大判例

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名古屋高等裁判所金沢支部 昭和25年(う)126号 判決

被告人 少年 H

弁護人の控訴趣意について。

記録によれば、被告人は昭和六年七月十五日生れの者であるから、旧少年法の少年資格に関する規定の適用せられていた原判決当時には、非少年として本件窃盜の併合罪に対する刑法第二百三十五条の定期刑を科せらるべきであつたが、其の後改正少年法の少年資格の規定が昭和二十六年一月一日から発効するに至つて、被告人は右改正法の上で少年となり、判決時法としては同法第五十二条第一、二項による不定期刑をもつて処断せらるべき身分を取得したものである。もとより右不定期の処断刑及び宣告刑を定める規定は刑そのものを定める実体法規であつて手続規定ではないので判決時法たるの理由をもつて直ちにこれに依るべきものと主張する弁護人の所論は採用し得ないけれども、右法律の改正により行為時と当審判決時との間に被告人に対し適用せられる刑罰の差等を生ずるに至つたことは事実であつて、この場合刑法第六条にいわゆる「犯罪後ノ法律ニヨリ刑ノ変更アリタルトキ」に該当するものと解すべく従つて、被告人に対し旧例により定期刑を宣告した原判決は刑事訴訟法第三百八十三条第二号によつて破棄すべきものである。論旨は結局理由がある。

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